分かりやすい文章・分かりにくいマンガ・分かりやすく説明するには
はじめに
最近、本屋でビジネス書を、軽く立ち読みしている。
そのときのことだ、マンガで書かれたビジネス書を見つけた。
マンガ。私にはマンガや絵というものは、とても分かりやすいというイメージがある。
プレゼンなどでも、分かりやすく説明をするために、「絵で説明しろ」と、よく言われるし、
本を読みますか?、という質問でも、「小説を読まないが、マンガは読む」という回答があるし、
おそらく一般的にも、
マンガは、文章に比べて分かりやすいという印象があるんじゃないだろうか。
私もそう思っている。そしてそう思っているから、驚いた。
このマンガビジネス書、分かりづらい!
と。
今回はその理由について考察したいと思う。
マンガのビジネス書が分かりづらかった理由
なぜ分かりづらかったのか?
結論から言うと
- 重要な点が、マンガの絵に埋もれ、目立たなくなっていたから。
ということになると思う。
そして改善方法はこうだ。
- 余計な絵は描くな
(必要なところにのみ、効果的に絵を使用せよ)
さて、
私が読んだマンガビジネス書が分かりづらかった理由を見ていこう。
まず、そのとき私がどのようにビジネス書を読んでいたのか、から説明したい。
私などめんどくさがりなものだから、文字が大量にあるようなものなどは、自分の読みたいところだけ読もうとする。
となると、だいたい、目次だけ読んだり、ページをペラペラとめくってみて、太字になってるところだけ読んだり、タイトルと導入、まとめだけ読んだり、というような読み方をする。
そしてそこで心に響くことが書かれていなければ他は読まないのだ。
それをマンガビジネス書でやろうとしたときのことだ。
まず、文字が少ない、だから、そもそも読むところがほとんどないのだ。
これはいいことだ。たくさん文章があると誰も読みたくない、一方で、コンパクトに内容がまとまっていれば分かりやすい。
そして、マンガ、絵、というものは人に分かりやすく伝えるために必須のツールであるから、きっとすごく分かりやすく書かれているのだろうと私は思った。
そしていざ、マンガの絵に目を向けてみると、
どこが大事なのか全く分からん。
そのときのマンガに描かれていたのは、部下や上司が、何か話している様子だった。
そして、ページの大半は、「人」。
ページをめくれどめくれど、「人」、「人」、「人」。
私は「人」が見たいわけではないのだが…
結局、ページをめくっても、なんか人が載ってる、くらいの印象で何を伝えたかったのかが分からないで終わってしまった(読んでいないのだから当然とも言えるが)。
このマンガビジネス書から、私が感じた問題点は次の通りだ。
人の意識というのは、文字よりも絵にいきやすい。
そのために
文字が書かれていても絵で埋もれてしまうこと(重要な内容を文字で書いてもあまり目立たない)
にもかかわらず、
絵だけみても何を伝えようとしているのか、分からなかった
また、絵はスペースを大きく取る。
そのため、文章だけに比べて、
ページ見開きごとの内容が薄くなる。
あるページ見開きを開いただけでは、何についての内容なのか把握できないことがあるのだ。
そのため、さらっと読みたいときに、さっとページを開いても、そのページ内だけで内容の全体像がつかみづらい。
また、内容が薄くなるため、ページをさらに早くめくりたくなるのだが、
ページをめくるのがめんどくさい。
そしてそれって、重要な内容の説明が複数のページにまたがるようになるわけで、後で内容を読み返したくて、ページ探して流し見したいときに不便だと思う。
とまあ、思ったより、かなりたくさん問題点が上がった。
だが、要するに、私はこう言いたいのだ。
改善方法
余計な絵は描くな
(必要なところにのみ、効果的に絵を使用せよ)
文章よりマンガでの説明の方が分かりやすいところにだけ、マンガは使えばいいのだ。そうでないところにマンガがあると、読みづらいこと、この上ない。
ビジネス書というものは、マンガよりも文章の方が分かりやすいのかもしれないと、思った日であった。
補足
こういったマンガビジネス書というのは、ターゲットが違うのかもしれない
文章に拒絶反応が起きるような人たちをを対象にしているのだろうきっと。
余談
私はデザイナーだとか、絵が描ける人だとかを、尊敬している。
そういうことができる人は、どうすれば人に注目してもらえるか、人が分かりやすいか、を考え実現できるからだ。
これほど重要なことはない。
であるのに、私は性格的な適性だったり、今までに経験を積んでこなかったりで、そういうことがうまくできないのだ。
まあ、つまり、何が言いたいのかというと、
すごいなあ。
以上